第57回

第57回理学療法士国家試験 午前問題55

反回神経支配でないのはどれか。

  1. 横披裂筋
  2. 甲状披裂筋
  3. 輪状甲状筋
  4. 後輪状披裂筋
  5. 披裂喉頭蓋筋

解答解説

正解は3. 輪状甲状筋です。

反回神経は迷走神経の枝で、喉頭のほとんどの筋肉(輪状甲状筋を除く)を支配します。これに対して、輪状甲状筋は上喉頭神経の外枝によって支配されており、声帯を緊張させる役割を持っています。

各選択肢の解説

  1. 横披裂筋
    横披裂筋は声門閉鎖に関与する筋肉で、反回神経によって支配されています。この選択肢は正しいです。
  2. 甲状披裂筋
    甲状披裂筋は声帯を緩める働きを持つ筋肉で、反回神経によって支配されています。この選択肢は正しいです。
  3. 輪状甲状筋(正解)
    輪状甲状筋は声帯を伸展・緊張させて高音を出す役割を持ち、反回神経ではなく上喉頭神経の外枝によって支配されています。この選択肢が正解です。
  4. 後輪状披裂筋
    後輪状披裂筋は声門を開く筋肉で、反回神経によって支配されています。この選択肢は正しいです。
  5. 披裂喉頭蓋筋
    披裂喉頭蓋筋は声門を閉じる動作に関与し、反回神経によって支配されています。この選択肢は正しいです。

ワンポイントアドバイス

喉頭の筋肉の支配神経については、以下を押さえておきましょう:

  • 反回神経支配:ほとんどの喉頭筋(輪状甲状筋を除く)。
  • 上喉頭神経外枝支配:輪状甲状筋のみ。
    声帯の動きを学ぶ際、どの筋肉が緊張・弛緩に関与するかを併せて覚えると効果的です。