回避がみられるのはどれか。
- 心気障害
- 身体化障害
- 強迫性障害
- 全般性不安障害
- PTSD〈外傷後ストレス障害〉
解答解説
正解は5.PTSD〈外傷後ストレス障害〉です。
PTSD(外傷後ストレス障害)では、トラウマとなった出来事を思い出させる状況や環境を避ける行動(回避)が顕著にみられます。この回避行動は、強い苦痛や再体験を防ぐための防衛反応として現れます。
各選択肢の解説
- 心気障害
誤り。心気障害では、自身の健康状態に対する過剰な不安や思い込みが特徴であり、回避行動は中心的な症状ではありません。 - 身体化障害
誤り。身体化障害は、医学的には説明がつかない多様な身体症状が中心であり、回避行動は主な症状ではありません。 - 強迫性障害
誤り。強迫性障害では、強迫観念やそれに伴う行動(強迫行為)がみられますが、回避行動は中心的な症状ではありません。ただし、特定の状況を避ける場合もあるため、一部似た症状が現れることがあります。 - 全般性不安障害
誤り。全般性不安障害では、広範囲にわたる慢性的な不安が特徴であり、特定の回避行動はあまり見られません。 - PTSD〈外傷後ストレス障害〉
正解。PTSDでは、トラウマとなった出来事を思い出させる状況(場所、人、物事など)を避ける行動が非常に顕著です。この回避行動は、苦痛の軽減を目的としています。
ワンポイントアドバイス
PTSDの主な症状は以下の3つです:
- 再体験:トラウマ体験を繰り返し思い出す(フラッシュバック)。
- 回避行動:トラウマを連想させる状況や場所を避ける。
- 過覚醒:イライラや警戒心の増加、不眠など。
PTSDの治療では、認知行動療法(CBT)やトラウマ焦点化療法、薬物療法が有効です。