Danielsらの徒手筋力テストで股関節外転の段階3の測定をする際、図のような代償がみられた。代償動作を生じさせている筋はどれか。2つ選べ。
- 大腰筋
- 中間広筋
- 腸骨筋
- 半腱様筋
- 半膜様筋
解答解説
正解は1. 大腰筋と3. 腸骨筋です。
この代償動作は、骨盤が側屈し、股関節外転筋(中臀筋や小臀筋)の弱化により起こります。このとき、股関節屈曲筋である大腰筋や腸骨筋が過剰に働くことで代償が生じます。図では、被験者が骨盤を引き上げるような動作が見られるため、これらの筋が代償的に使用されていると考えられます。
各選択肢の解説
- 大腰筋
この選択肢が正解です。大腰筋は股関節の屈曲を行う筋であり、骨盤を引き上げる動きにも関与します。股関節外転筋が弱化している場合、大腰筋が代わりに作用し、骨盤を持ち上げる代償動作を引き起こします。 - 中間広筋
この選択肢は誤りです。中間広筋は大腿四頭筋の一部であり、主に膝関節の伸展に関与します。股関節外転には直接関与せず、代償動作を生じさせることもありません。 - 腸骨筋
この選択肢が正解です。腸骨筋も大腰筋とともに股関節の屈曲を担当します。この筋も代償的に働くことで、骨盤を引き上げる動きを助け、代償動作を引き起こします。 - 半腱様筋
この選択肢は誤りです。半腱様筋はハムストリングスの一部で、股関節伸展と膝関節屈曲に関与します。この筋は骨盤の引き上げや股関節外転には関与しません。 - 半膜様筋
この選択肢は誤りです。半膜様筋も半腱様筋と同様にハムストリングスの一部であり、股関節伸展と膝関節屈曲に関与します。股関節外転や骨盤の引き上げには関与しません。
ワンポイントアドバイス
股関節外転の筋力低下時にみられる代償動作は、骨盤の側屈や股関節屈曲筋の過剰な活動が特徴です。中臀筋や小臀筋が弱化した場合に、屈曲筋(大腰筋・腸骨筋)が代償することを理解し、徒手筋力テストの観察ポイントとして覚えておきましょう。