第56回

第56回理学療法士国家試験 午前問題86

骨折の名称と部位の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. Cotton 骨折―大腿骨
  2. Dupuytren 骨折―第1中手骨
  3. Galeazzi 骨折―橈骨
  4. Jefferson 骨折―環椎
  5. Straddle 骨折―上腕骨

解答解説

正解は3.Galeazzi骨折―橈骨4.Jefferson骨折―環椎です。
骨折の名称は、特徴的な部位や外傷機序、臨床的意義に基づいて命名されています。Galeazzi骨折は橈骨遠位部骨折と尺骨遠位端脱臼の合併を指し、Jefferson骨折は環椎(第1頸椎)の骨折です。

選択肢の解説

  1. Cotton 骨折―大腿骨
    Cotton骨折は足関節(特に脛骨遠位部)の三果骨折を指します。大腿骨の骨折ではないため、この選択肢は誤りです。
  2. Dupuytren 骨折―第1中手骨
    Dupuytren骨折は足関節捻挫に関連する腓骨下端骨折であり、第1中手骨の骨折ではありません。この選択肢は誤りです。
  3. Galeazzi 骨折―橈骨
    Galeazzi骨折は橈骨遠位部骨折と尺骨遠位端脱臼を伴う骨折です。この選択肢が正しいです。
  4. Jefferson 骨折―環椎
    Jefferson骨折は環椎(第1頸椎)が軸圧外力により前弓と後弓が圧壊する骨折を指します。この選択肢が正しいです。
  5. Straddle 骨折―上腕骨
    Straddle骨折は骨盤(恥骨と坐骨の両側)の骨折を指します。上腕骨の骨折ではないため、この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

骨折の名称は特徴的なパターンや部位に関連付けられていることが多いので、それぞれの特徴を覚えておくと便利です。特にGaleazzi骨折(橈骨)やJefferson骨折(環椎)は試験で頻出です。また、名称と部位が混同しやすい骨折(DupuytrenやCottonなど)にも注意しましょう。