第56回

第56回理学療法士国家試験 午前問題28

四肢長計測の起点または終点の指標となるのはどれか。2つ選べ。

  1. 肩峰の最前端部
  2. 上腕骨外側上顆の外側突出部
  3. 上前腸骨棘の最上端部
  4. 大転子の最上端部
  5. 腓骨頭の最上端部

解答解説

正解は2(上腕骨外側上顆の外側突出部)と4(大転子の最上端部)です。
四肢長計測では、骨の解剖学的ランドマークが起点または終点として用いられます。これらの部位は触診で明確に確認でき、計測の基準として重要です。

各選択肢の解説

  1. 肩峰の最前端部
     肩峰は上肢の長さを測定する際には通常使用されません。上肢長計測では肩峰よりも上腕骨外側上顆や橈骨茎状突起が指標として使用されます。
  2. 上腕骨外側上顆の外側突出部
     正しい選択肢です。上腕骨外側上顆は上肢の計測で重要な指標となります。肘関節周辺の解剖学的ランドマークとして触診が容易です。
  3. 上前腸骨棘の最上端部
     上前腸骨棘は下肢の計測時に起点として使用することはありますが、「四肢長」の計測には用いられません。
  4. 大転子の最上端部
     正しい選択肢です。大転子は下肢の計測で基準点として用いられます。触診が容易で、下肢長の測定に重要です。
  5. 腓骨頭の最上端部
     腓骨頭は膝関節周辺の指標としては使用されますが、四肢長の計測では基準点としては用いられません。

ワンポイントアドバイス

四肢長計測では、解剖学的に触知しやすいランドマークを選択することが重要です。上肢では上腕骨外側上顆、下肢では大転子などが基準点として用いられることを覚えておきましょう。また、計測時には左右差の確認も大切です。