関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)における胸腰部回旋の基本軸で正しいのはどれか。
- 仙骨後面
- 肩峰を通る床への垂直線
- 両側の上後腸骨棘を結ぶ線
- ヤコビー(Jacoby)線の中心に立てた垂直線
- 第頸椎棘突起と第仙椎の棘突起を結ぶ線
解答解説
正解は3.両側の上後腸骨棘を結ぶ線です。
胸腰部回旋の基本軸は「両側の上後腸骨棘を結ぶ線」で設定されます。この基準は骨盤を安定した基準として捉えるために使用され、胸腰部の回旋動作を正確に評価することができます。
選択肢の解説
- 仙骨後面
仙骨後面は仙骨の後方部分を指しますが、胸腰部回旋の基本軸としては使用されません。この選択肢は誤りです。 - 肩峰を通る床への垂直線
肩峰を通る床への垂直線は肩関節の動作測定に用いられることがありますが、胸腰部回旋の基本軸には該当しません。この選択肢は誤りです。 - 両側の上後腸骨棘を結ぶ線
この線は胸腰部回旋の基本軸として正しい設定です。骨盤の基準を明確にし、胸腰部の回旋を測定する際に必要な基準となります。この選択肢が正しいです。 - ヤコビー(Jacoby)線の中心に立てた垂直線
ヤコビー線は腰椎第4椎体の高さを示す解剖学的目安ですが、胸腰部回旋の基本軸には使用されません。この選択肢は誤りです。 - 第頸椎棘突起と第仙椎の棘突起を結ぶ線
この線は脊柱全体の基準や動作評価に用いられることがありますが、胸腰部回旋の基本軸としては使用されません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
胸腰部回旋の可動域測定では、両側の上後腸骨棘を結ぶ線を基準として骨盤の動きを制御しつつ測定することが重要です。基準軸と移動軸を明確に区別して理解すると、より正確な測定が可能になります。