第56回

第56回理学療法士国家試験 午前問題69

エネルギー代謝率の計算式で正しいのはどれか。

  1. 内的仕事量 ÷ 全仕事量
  2. 労作代謝量 ÷ 基礎代謝量
  3. 基礎代謝量 ÷ 基準体表面積
  4. 労作代謝量 ÷ 安静時代謝量
  5. 基礎代謝実測値 ÷ 基礎代謝基準値

解答解説

正解は2.労作代謝量 ÷ 基礎代謝量です。
エネルギー代謝率(Physical Activity Ratio: PAR)は、活動中の代謝量(労作代謝量)を基礎代謝量で割った値です。この値は、日常生活や運動中のエネルギー消費を基礎代謝と比較して評価する際に使用されます。

選択肢の解説

  1. 内的仕事量 ÷ 全仕事量
    この式はエネルギー効率を示す可能性はありますが、エネルギー代謝率の計算式ではありません。この選択肢は誤りです。
  2. 労作代謝量 ÷ 基礎代謝量
    エネルギー代謝率(PAR)は、この計算式で求められます。基礎代謝量に対して、活動中の代謝がどれくらい増加しているかを示す値です。この選択肢は正しいです。
  3. 基礎代謝量 ÷ 基準体表面積
    この計算式は、体表面積当たりの基礎代謝を求める場合に使いますが、エネルギー代謝率を計算するものではありません。この選択肢は誤りです。
  4. 労作代謝量 ÷ 安静時代謝量
    労作代謝量を安静時代謝量で割る式は、安静時代謝量を基準とした比率を求める際には使えますが、エネルギー代謝率の標準的な定義には当てはまりません。この選択肢は誤りです。
  5. 基礎代謝実測値 ÷ 基礎代謝基準値
    この計算式は基礎代謝を基準値と比較するものであり、エネルギー代謝率を表すものではありません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

エネルギー代謝率(PAR)は、基礎代謝と活動量の比較に役立ちます。運動強度を評価する際の重要な指標であり、METs(Metabolic Equivalents)とも関連付けて覚えておくと、試験での応用がしやすくなります。