第56回理学療法士国家試験　午前問題76

腱板断裂の範囲の把握に最も有用な検査はどれか。

1. MRI
2. 単純CT
3. 血管造影
4. 単純エックス線
5. 骨シンチグラフィー

解答解説

正解は1．MRIです。
MRIは腱板断裂の診断や範囲の把握に最も適した検査です。MRIでは軟部組織や筋肉、腱の状態を詳細に評価できるため、腱板断裂の有無や断裂の範囲、筋萎縮の程度も確認できます。腱板損傷の診断には、解剖学的構造を明瞭に示すことができるMRIが最適です。

選択肢の解説

1. MRI
   MRIは腱板や周辺の軟部組織を詳細に評価できるため、腱板断裂の範囲や状態を把握するのに最も有用です。この選択肢が正しいです。
2. 単純CT
   CTは骨構造の評価には有用ですが、腱や筋肉などの軟部組織の評価には不向きです。腱板断裂の範囲を詳細に把握するには適していません。この選択肢は誤りです。
3. 血管造影
   血管造影は主に血流や血管異常を評価するための検査です。腱板断裂の診断には適用されません。この選択肢は誤りです。
4. 単純エックス線
   エックス線は骨の状態を評価する際に有用ですが、腱や軟部組織の評価には適していません。腱板断裂の有無や範囲を把握することはできません。この選択肢は誤りです。
5. 骨シンチグラフィー
   骨シンチグラフィーは骨の代謝や病変を評価する検査であり、腱板断裂の診断には適していません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

腱板断裂を疑う際には、MRIが最も詳細な情報を提供します。特に、断裂の範囲、筋萎縮、脂肪変性なども評価できる点が特徴です。検査の選択肢を整理し、各検査の得意分野を明確に覚えておくと実践的な判断に役立ちます。