第56回

第56回理学療法士国家試験 午前問題61

細胞小器官について誤っているのはどれか。

  1. ミトコンドリアはDNAを持つ。
  2. リソソームは加水分解酵素を持つ。
  3. Golgi装置はリボソームを形成する。
  4. ペルオキシソームは酸化酵素を持つ。
  5. 粗面小胞体ではタンパク質が合成される。

解答解説

正解は3.Golgi装置はリボソームを形成する。です。
Golgi装置は細胞内の物質の修飾や輸送を担いますが、リボソームを形成する機能はありません。リボソームは核内の核小体で合成されます。細胞小器官の機能を理解することは、生物学の基礎知識として非常に重要です。

選択肢の解説

  1. ミトコンドリアはDNAを持つ。
    ミトコンドリアは独自のDNAを持ち、エネルギー産生に必要な酵素やタンパク質を自身で部分的に合成できます。この選択肢は正しいです。
  2. リソソームは加水分解酵素を持つ。
    リソソームは加水分解酵素を含み、細胞内の老廃物や不要な物質を分解します。この選択肢は正しいです。
  3. Golgi装置はリボソームを形成する。
    Golgi装置は主にタンパク質や脂質の修飾・輸送を行う小器官であり、リボソームを形成する機能はありません。リボソームは核小体で形成されるため、この選択肢は誤りです。
  4. ペルオキシソームは酸化酵素を持つ。
    ペルオキシソームは過酸化水素を分解する酵素(カタラーゼなど)や脂肪酸を酸化する酵素を含む小器官です。この選択肢は正しいです。
  5. 粗面小胞体ではタンパク質が合成される。
    粗面小胞体は表面に付着したリボソームでタンパク質を合成する小器官です。この選択肢は正しいです。

ワンポイントアドバイス

細胞小器官の役割を整理する際は、それぞれの機能に加え、関連する酵素や構造も押さえておきましょう。リボソームは核小体で形成される点やGolgi装置の輸送機能など、混同しやすい部分は特に注意が必要です。