第56回

第56回理学療法士国家試験 午前問題60

右下後面を図に示す。ヒラメ筋の触知部位で最も適切なのはどれか。

解答解説

正解は4.④です。
ヒラメ筋は下腿後面の深部に位置し、腓腹筋の下にある筋です。触診する際には、腓腹筋の筋腹下方やアキレス腱に近い部分(選択肢④)が最も適切な部位となります。筋肉の形状や走行を正確に把握しておくことが、解剖学や評価において重要です。

選択肢の解説


  1. ①は下腿上部の部位を指しますが、この部位では腓腹筋が主に触知され、ヒラメ筋を直接触ることは困難です。この選択肢は誤りです。

  2. ②は腓腹筋の筋腹中央付近を指します。この部位も腓腹筋が主に触知されるため、ヒラメ筋の触診には適していません。この選択肢は誤りです。

  3. ③は腓腹筋の筋腹下方を指しますが、ヒラメ筋に直接触れるには腓腹筋が深層を覆っており、十分な触診ができません。この選択肢は誤りです。

  4. ④は腓腹筋の下部であり、腓腹筋が薄くなることでヒラメ筋が触知しやすくなります。この部位ではアキレス腱に近く、ヒラメ筋の収縮も確認しやすいため、最も適切な部位です。この選択肢が正しいです。

  5. ⑤はアキレス腱部を指します。ここでは腱が主に触知されるため、ヒラメ筋を直接触れることはできません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

ヒラメ筋は腓腹筋の深層に位置し、膝を屈曲させた状態で足関節を底屈させると収縮が分かりやすくなります。触診の際には、腓腹筋の筋腹下部からアキレス腱にかけての部位(④)が適している点を覚えておきましょう。