慢性腎臓病で正しいのはどれか。
- 若年者に多い。
- 血清クレアチニンは筋量に影響を受ける。
- 蛋白尿の評価には随時尿のみ用いられる。
- レジスタンストレーニングは禁忌である。
- 推算糸球体濾過量(eGFR)は5つの段階に分類される。
解答解説
正解は2. 血清クレアチニンは筋量に影響を受けるです。
慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)では、腎機能を評価する指標として血清クレアチニンやeGFRが用いられます。血清クレアチニン値は筋肉代謝の産物であるため、筋量が多いと値が高く、筋量が少ないと値が低くなる傾向があります。これが腎機能評価において注意すべき点です。
各選択肢の解説
- 若年者に多い。
慢性腎臓病は主に高齢者に多く、加齢や生活習慣病(糖尿病、高血圧など)が主要なリスク因子です。若年者に多いわけではありません。この選択肢は誤りです。 - 血清クレアチニンは筋量に影響を受ける。(正解)
血清クレアチニンは筋肉代謝産物であり、筋量が多いと高値を示し、少ないと低値を示します。腎機能を正確に評価するためには、eGFRを併用して評価することが重要です。この選択肢は正解です。 - 蛋白尿の評価には随時尿のみ用いられる。
蛋白尿の評価には随時尿に加えて、24時間蓄尿検査なども用いられます。特に正確な評価が必要な場合には、蓄尿検査が推奨されることがあります。この選択肢は誤りです。 - レジスタンストレーニングは禁忌である。
CKD患者に対しても適切に調整されたレジスタンストレーニングは推奨される場合があります。禁忌ではなく、筋力維持や体力向上のために行われることがあります。この選択肢は誤りです。 - 推算糸球体濾過量(eGFR)は5つの段階に分類される。
eGFRは腎機能の指標であり、6段階(G1~G5とG5D)に分類されます。5段階ではなく6段階であるため、この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
慢性腎臓病の評価には、血清クレアチニンとともにeGFRが重要な指標となります。また、生活習慣病との関連性が強いため、適切な運動療法や栄養管理が腎機能の維持に役立ちます。レジスタンストレーニングも腎機能が安定している場合には安全に実施可能です。