運動療法を中止する状態として誤っているのはどれか。
- 胸痛の出現
- チアノーゼ
- 単発性心室期外収縮
- 喘鳴による呼吸困難感
- 胸部不快感を伴う心室頻拍
解答解説
正解は3. 単発性心室期外収縮です。
運動療法を中止する状態は、患者の安全を第一に考え、生命に関わる可能性のある症状が現れた場合に速やかに中止することが求められます。一方、単発性心室期外収縮は、運動中に頻繁に見られる不整脈の一種で、運動療法を即時中止する必要はありません。ただし、頻発する場合や症状を伴う場合には注意が必要です。
各選択肢の解説
- 胸痛の出現
胸痛は心筋虚血や狭心症の可能性を示唆する重要な症状であり、直ちに運動療法を中止する必要があります。この選択肢は正しいです。 - チアノーゼ
チアノーゼは低酸素血症を示す症状であり、直ちに運動を中止し、酸素供給を含む適切な対応を行う必要があります。この選択肢は正しいです。 - 単発性心室期外収縮(正解)
単発性の心室期外収縮は、健康な人にもみられることがあり、臨床的に問題がない場合が多いです。運動療法を中止する必要はなく、注意深く観察を継続すればよいです。この選択肢が誤りです。 - 喘鳴による呼吸困難感
喘鳴を伴う呼吸困難感は、気道の狭窄や心肺機能不全を示唆するため、運動療法を即時中止し、適切な処置を行う必要があります。この選択肢は正しいです。 - 胸部不快感を伴う心室頻拍
心室頻拍は致死性不整脈に進展するリスクがあり、胸部不快感を伴う場合には生命の危険を示唆します。運動療法を直ちに中止し、緊急対応が必要です。この選択肢は正しいです。
ワンポイントアドバイス
運動療法を中止すべき症状には、胸痛、チアノーゼ、重度の不整脈、重篤な呼吸困難感などがあります。軽度の不整脈(単発性心室期外収縮など)は継続可能ですが、症状や頻度が増加した場合には注意が必要です。安全な運動療法のために、異常所見に迅速に対応できる準備を整えておきましょう。