第57回

第57回理学療法士国家試験 午後問題30

Freiberg病で障害されるのはどれか。

  1. 距骨
  2. 踵骨
  3. 舟状骨
  4. 立方骨
  5. 第2中足骨

解答解説

正解は5です。

Freiberg病は、第2中足骨の骨端部(特に遠位部)に発生する特発性の骨壊死です。思春期から若年成人の女性に多く、特に足に繰り返し負担がかかる状況で発症することが多いとされています。原因としては血流障害が考えられ、痛みや腫れ、局所の圧痛が主な症状です。

各選択肢の解説

  1. 距骨
    距骨は足関節を構成する骨であり、Freiberg病の対象ではありません。距骨の壊死は距骨無腐性壊死(例:Hawkins分類で知られる)が該当します。この選択肢は誤りです。
  2. 踵骨
    踵骨は足部で最大の骨ですが、Freiberg病の対象ではありません。踵骨では疲労骨折や、踵骨の骨端症(Sever病)などが問題となることがあります。この選択肢は誤りです。
  3. 舟状骨
    舟状骨に関する疾患としては、Köhler病(舟状骨の骨端症)が知られていますが、Freiberg病とは無関係です。この選択肢は誤りです。
  4. 立方骨
    立方骨は足部外側の骨であり、Freiberg病とは無関係です。立方骨障害は主に外傷や過剰な負担によるものが多いです。この選択肢は誤りです。
  5. 第2中足骨(正解)
    正しい選択肢です。Freiberg病は第2中足骨の骨端部に生じる病変で、繰り返しの負荷や微小外傷が誘因となります。第2中足骨が最も影響を受けやすいですが、稀に第3中足骨が障害される場合もあります。

ワンポイントアドバイス

Freiberg病の特徴を押さえるポイントは以下の通りです:

  • 好発部位:第2中足骨(まれに第3中足骨)
  • 好発年齢・性別:思春期から若年成人の女性
  • 症状:足の中足部の痛み、腫れ、圧痛、歩行困難

Köhler病(舟状骨)、Sever病(踵骨)など他の骨端症との鑑別も重要です。