第57回

第57回理学療法士国家試験 午前問題41

スワンネック変形で過伸展となるのはどれか。

  1. 遠位指節間関節
  2. 遠位橈尺関節
  3. 近位指節間関節
  4. 手根中手関節
  5. 中手指節間関節

解答解説

正解は3. 近位指節間関節です。

スワンネック変形は、指の形態異常の一つで、近位指節間関節(PIP関節)が過伸展し、遠位指節間関節(DIP関節)が屈曲する特徴的な変形です。この変形は、主に関節リウマチや外傷、靱帯の損傷などによる伸筋腱や屈筋腱のバランスの崩れが原因で発生します。

各選択肢の解説

  1. 遠位指節間関節
    スワンネック変形では、遠位指節間関節(DIP関節)は屈曲位となるのが特徴です。過伸展は見られません。この選択肢は誤りです。
  2. 遠位橈尺関節
    遠位橈尺関節は、手首に位置する関節であり、スワンネック変形とは無関係です。この選択肢は誤りです。
  3. 近位指節間関節(正解)
    スワンネック変形の主な特徴は、近位指節間関節(PIP関節)が過伸展となることです。この関節の異常な伸展は、屈筋腱や伸筋腱のバランスの崩れによって引き起こされます。この選択肢が正解です。
  4. 手根中手関節
    手根中手関節は手首から手のひらをつなぐ関節で、スワンネック変形に直接関与しません。この選択肢は誤りです。
  5. 中手指節間関節
    中手指節間関節(MP関節)は、スワンネック変形では影響を受けにくく、通常は正常な可動域を保ちます。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

スワンネック変形では、PIP関節の過伸展とDIP関節の屈曲が主要な特徴です。ボタンホール変形(PIP関節が屈曲、DIP関節が伸展)と混同しないように注意しましょう。リウマチ性疾患や外傷後の手指変形について理解することが、正しい選択肢を選ぶ鍵です。