第57回

第57回理学療法士国家試験 午前問題38

装具と疾患の組合せで正しいのはどれか。

  1. Jewett 型装具橈骨神経麻痺
  2. Milwaukee装具先天性股関節脱臼
  3. Oppenheimer 型装具胸椎圧迫骨折
  4. Riemenbügel(リーメンビューゲル)装具側弯症
  5. SOMI 装具頸椎環軸骨折

解答解説

正解は5. SOMI 装具頸椎環軸骨折です。

SOMI(Sternal Occipital Mandibular Immobilizer)装具は、頸椎の動きを制限するために使用される装具であり、環軸関節(C1-C2)の骨折や不安定性に適応されます。特に、上部頸椎の外傷や手術後の安定化に用いられることが多いです。

各選択肢の解説

  1. Jewett 型装具橈骨神経麻痺
    Jewett型装具は、胸腰椎の伸展を補助するための装具で、主に胸椎や腰椎の圧迫骨折に用いられます。橈骨神経麻痺には適応されません。この選択肢は誤りです。
  2. Milwaukee装具先天性股関節脱臼
    Milwaukee装具は、側弯症の矯正を目的とした装具であり、先天性股関節脱臼には適応されません。股関節脱臼にはリーメンビューゲル装具などが用いられます。この選択肢は誤りです。
  3. Oppenheimer 型装具胸椎圧迫骨折
    Oppenheimer型装具は、主に側弯症に対して使用される装具であり、胸椎圧迫骨折には適応されません。胸椎圧迫骨折にはJewett型装具が適しています。この選択肢は誤りです。
  4. Riemenbügel(リーメンビューゲル)装具側弯症
    リーメンビューゲル装具は、乳幼児の先天性股関節脱臼の治療に使用される装具であり、側弯症には適応されません。この選択肢は誤りです。
  5. SOMI 装具頸椎環軸骨折(正解)
    SOMI装具は頸椎を安定させるための装具で、特に環軸関節(C1-C2)の骨折や不安定性の治療に用いられます。正しい組み合わせです。この選択肢が正解です。

ワンポイントアドバイス

装具の適応疾患を覚える際には、装具の形状や機能がどの部位や疾患に特化しているかを意識すると効果的です。以下を特に覚えておきましょう:

  • Jewett型装具:胸椎・腰椎の圧迫骨折
  • Milwaukee装具:側弯症
  • リーメンビューゲル装具:先天性股関節脱臼
  • SOMI装具:頸椎の骨折や不安定性