短下肢装具の足継手機能のうち背屈補助が適応となるのはどれか。
- 足関節捻挫
- 外反平足
- 下垂足
- 膝折れ
- 踵足
解答解説
正解は3. 下垂足です。
下垂足は、足関節背屈筋群(前脛骨筋など)の筋力低下や麻痺によって、足を持ち上げる動作が困難になる状態です。歩行中に足先が床に引っかかるリスクが高まります。短下肢装具の足継手機能で背屈補助を使用することで、足を自然に背屈させ、歩行時のつまずきを予防できます。
各選択肢の解説
- 足関節捻挫
足関節捻挫は、関節の安定性を確保するためのサポートが必要ですが、背屈補助が直接的に適応となることはありません。この場合は、足部の固定や外部支持を重視した装具が適しています。この選択肢は誤りです。 - 外反平足
外反平足は、足部の形態異常(アーチの低下と外反)が主な問題であり、足継手による背屈補助では対応できません。専用の矯正装具やインソールが適応となります。この選択肢は誤りです。 - 下垂足(正解)
下垂足は、足を背屈できない状態であり、背屈補助機能を持つ足継手が適切です。この装具を使用することで、歩行中に足先が自然に持ち上がり、スムーズな歩行が可能になります。この選択肢は正解です。 - 膝折れ
膝折れは、膝関節の安定性不足が原因で、体重支持期に膝が屈曲してしまう状態です。足継手の背屈補助ではなく、膝関節の安定化を図る装具や背屈制限が必要です。この選択肢は誤りです。 - 踵足
踵足は、足部が過剰に背屈してしまう状態であり、むしろ背屈補助は逆効果となります。背屈を制限する機能が適応となります。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
足継手機能の理解は装具選択において重要です。
- 背屈補助は、主に下垂足のような背屈機能が低下した場合に使用。
- 背屈制限は、踵足や膝の過剰な屈曲を防ぐために適応される。
症状に応じて適切な装具機能を選択することが重要です。