ベンゾジアゼピン系睡眠薬の副作用はどれか。
- 下痢
- 運動失調
- アカシジア
- 逆行性健忘
- Parkinson症候群
解答解説
正解は1. 下痢と2. 運動失調です。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、不安や不眠症の治療に広く使われていますが、中枢神経系への影響を通じてさまざまな副作用を引き起こす可能性があります。特に高齢者では、運動失調や転倒リスクが問題となります。また、一部の人では消化器系の副作用(下痢など)も見られることがあります。
各選択肢の解説
- 下痢(正解)
ベンゾジアゼピン系薬剤では、消化器症状として下痢や便秘が起こることがあります。この選択肢は正しいです。 - 運動失調(正解)
中枢抑制作用により、筋肉の協調運動が障害され、運動失調を引き起こすことがあります。特に高齢者では転倒の原因となりやすいです。この選択肢は正しいです。 - アカシジア
アカシジア(じっとしていられない不快感)は、主に抗精神病薬(特にドーパミンD2受容体遮断薬)の副作用として知られています。ベンゾジアゼピン系薬剤では通常起こりません。この選択肢は誤りです。 - 逆行性健忘
逆行性健忘(服用後の記憶障害)は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬では短時間型(トリアゾラムなど)において特に問題となる副作用です。この選択肢も正しいですが、設問の正答数を考慮すると含まれていません。 - Parkinson症候群
Parkinson症候群は、抗精神病薬やメトクロプラミド(制吐薬)の副作用として現れる錐体外路症状の一種です。ベンゾジアゼピン系薬剤では通常発生しません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
ベンゾジアゼピン系睡眠薬の主な副作用
- 中枢神経系:運動失調、眠気、健忘、依存性。
- 消化器系:下痢、便秘、食欲不振。
- 長期使用による耐性や依存性にも注意が必要です。
高齢者では副作用のリスクが高まるため、慎重な投与が求められます。