Danielsらの徒手筋力テストで正しいのはどれか。
- 測定に計測機器は用いない。
- 苦痛がないか確認しながら行う。
- ベッドの表面は軟らかい方がよい。
- ベッドの表面の摩擦は大きい方がよい。
- ベッドは高さ固定式のものを使用する。
解答解説
正解は2です。
Danielsらの徒手筋力テスト(MMT)は、患者の筋力を評価するために手で抵抗を加えて測定する方法です。このテストでは、患者に過度な負担や苦痛を与えないよう注意しながら行うことが基本です。また、測定環境も正確な評価が行えるよう適切に整備する必要があります。
各選択肢の解説
- 測定に計測機器は用いない。
徒手筋力テストでは計測機器を用いず、セラピストの手を使って評価します。ただし、補助的にダイナモメーターなどの計測機器を用いることもあります。そのため、「計測機器を用いない」と断言するのは誤りです。 - 苦痛がないか確認しながら行う。(正解)
正しい選択肢です。徒手筋力テストを行う際に、患者が痛みを感じる場合は評価を中止するか、無理のない範囲で調整する必要があります。安全性を確保するため、患者に苦痛がないか常に確認しながら進めるのが基本です。 - ベッドの表面は軟らかい方がよい。
ベッドの表面が軟らかすぎると、患者の体が沈み込んで姿勢が安定せず、正確な筋力評価が困難になります。適度な硬さがあり、安定した表面の方が望ましいです。この選択肢は誤りです。 - ベッドの表面の摩擦は大きい方がよい。
摩擦が大きいと、患者が体重を移動させる際に抵抗がかかり、筋力評価が不正確になる可能性があります。摩擦は最小限に抑えるべきであり、この選択肢は誤りです。 - ベッドは高さ固定式のものを使用する。
高さ固定式のベッドよりも、調整可能なベッドを使用した方が、セラピストが適切な体勢で測定を行うことができます。高さを調整できるベッドが推奨されるため、この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
徒手筋力テスト(MMT)は、患者の筋力評価を目的とするため、患者がリラックスできる状態を整え、苦痛を最小限に抑えることが重要です。また、適切な環境(硬さや摩擦が適度なベッド、高さ調整が可能な設備など)を用意することで、正確な評価が行いやすくなります。