注意障害の検査はどれか。
- MAS
- Raven 色彩マトリックス検査
- Rey-Osterrieth複雑図形検査
- TMT
- WCST
解答解説
正解は4. TMTです。
TMT(Trail Making Test)は、数字やアルファベットを順番に結ぶ課題を含む検査で、注意機能を評価する代表的な検査です。具体的には、注意の持続力、分配性注意、処理速度などを測定します。特に注意障害や遂行機能障害の評価に用いられます。
各選択肢の解説
- MAS
MAS(Motor Assessment Scale)は、脳卒中後の運動機能を評価する検査で、注意障害の評価には用いられません。この選択肢は誤りです。 - Raven 色彩マトリックス検査
Raven色彩マトリックス検査は、主に非言語的な知能や問題解決能力を評価する検査です。注意障害の評価ではなく、知能検査として用いられます。この選択肢は誤りです。 - Rey-Osterrieth複雑図形検査
Rey-Osterrieth複雑図形検査は、視覚記憶や構成能力を評価する検査であり、注意障害の評価には直接関与しません。この選択肢は誤りです。 - TMT(Trail Making Test)(正解)
TMTは、注意機能を多角的に評価する標準的な検査です。課題を効率よく行うには、持続的な注意、分配的な注意、視覚的探索能力などが必要とされ、注意障害の評価に最適です。この選択肢が正解です。 - WCST(Wisconsin Card Sorting Test)
WCSTは、認知の柔軟性や問題解決能力を評価する検査で、主に遂行機能障害の評価に用いられます。注意障害の評価には直接関与しません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
注意障害の評価には、TMTのほか、注意の種類に応じてStroopテストやDigit Span(数唱課題)などを併用することが有効です。それぞれの検査が測定する注意の種類を理解することが、適切な評価を行う鍵となります。