第57回

第57回理学療法士国家試験 午前問題27

律動的な不随意運動はどれか。

  1. 振戦
  2. チック
  3. バリスム
  4. アテトーゼ
  5. ミオクローヌス

解答解説

正解は1. 振戦です。

振戦は、一定のリズムで繰り返される規則的な不随意運動であり、典型的な律動的運動の一つです。振戦は、安静時、姿勢保持時、または運動時に現れることがあります(例:本態性振戦、安静時振戦など)。律動的な特徴があるため、他の選択肢とは区別されます。

各選択肢の解説

  1. 振戦(正解)
    振戦は、不随意かつ規則的な収縮と弛緩の繰り返しによる律動的運動です。主にパーキンソン病や本態性振戦で見られます。この選択肢は正解です。
  2. チック
    チックは、短い時間で急速に起こる不随意運動であり、動きが突発的かつ反復的です。律動的ではなく、非律動的な運動に分類されます。この選択肢は誤りです。
  3. バリスム
    バリスムは、大きく激しい四肢の運動が特徴であり、主に片側性(片側バリスム)で現れます。動きは非律動的で、予測不能な運動に分類されます。この選択肢は誤りです。
  4. アテトーゼ
    アテトーゼは、手や足がゆっくりと捻じれるような持続的かつ非律動的な不随意運動で、律動性はありません。この選択肢は誤りです。
  5. ミオクローヌス
    ミオクローヌスは、筋肉が突発的に収縮する短時間の不随意運動です。律動性はなく、ランダムな発生が特徴です。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

不随意運動の特徴を理解することが重要です。

  • 律動的:振戦
  • 突発的で非律動的:チック、バリスム、ミオクローヌス
  • 持続的かつ非律動的:アテトーゼ

臨床現場では、それぞれの運動の性質や病態の違いを基に評価を行い、疾患の診断や治療に役立てます。