第57回

第57回理学療法士国家試験 午前問題68

月経について誤っているのはどれか。

  1. 分泌期は14日間である。
  2. 月経期は基礎体温が高温相になる。
  3. 月経期は子宮内膜の機能層が剝離する。
  4. 子宮内膜の増殖は卵胞ホルモンの作用による。
  5. 増殖期には子宮内膜の厚さは約4mmとなる。

解答解説

正解は2. 月経期は基礎体温が高温相になるです。

基礎体温の高温相は、排卵後の黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌によって引き起こされます。月経期は高温相ではなく、基礎体温が低温相にあるため、この選択肢は誤りです。

各選択肢の解説

  1. 分泌期は14日間である。
    分泌期は黄体期とも呼ばれ、排卵後の約14日間続きます。この選択肢は正しいです。
  2. 月経期は基礎体温が高温相になる。(正解)
    月経期は基礎体温の低温相にあたります。高温相は排卵後の分泌期にみられるため、この選択肢は誤りです。
  3. 月経期は子宮内膜の機能層が剝離する。
    月経期には子宮内膜の機能層が剝離し、月経血として排出されます。この選択肢は正しいです。
  4. 子宮内膜の増殖は卵胞ホルモンの作用による。
    増殖期は卵胞ホルモン(エストロゲン)の作用で子宮内膜が厚くなります。この選択肢は正しいです。
  5. 増殖期には子宮内膜の厚さは約4mmとなる。
    増殖期には子宮内膜が厚くなり、約4mm程度に達するため、この選択肢は正しいです。

ワンポイントアドバイス

月経周期の各段階を覚えることが重要です:

  1. 月経期:子宮内膜機能層が剝離し、基礎体温は低温相。
  2. 増殖期:卵胞ホルモン(エストロゲン)により子宮内膜が厚くなる。
  3. 排卵期:LHサージによる排卵。
  4. 分泌期:黄体ホルモン(プロゲステロン)により子宮内膜が分泌準備を整える。基礎体温は高温相。

これらを正確に理解していれば、試験で迷うことがありません。