加齢により増加するのはどれか。2つ選べ。
- 血管抵抗
- 除脂肪体重
- 唾液分泌量
- 予備呼気量
- 炎症性サイトカイン
解答解説
正解は1. 血管抵抗と5. 炎症性サイトカインです。
加齢に伴う生理的変化では、血管や免疫系を含む全身のさまざまな機能に影響が出ます。血管の硬化や炎症性反応の増加がこれに含まれ、これらは老化の過程で顕著になります。
各選択肢の解説
- 血管抵抗(正解)
加齢により血管の弾性が低下し、動脈硬化が進行します。その結果、血管抵抗(末梢血管抵抗)が増加します。この増加は血圧上昇や心血管疾患のリスク増大と関連します。この選択肢は正しいです。 - 除脂肪体重
加齢により筋肉量や骨密度が減少し、除脂肪体重(筋肉や骨など脂肪を除いた体重)はむしろ減少します。この選択肢は誤りです。 - 唾液分泌量
加齢により唾液腺の機能が低下し、唾液分泌量は減少します。このため、高齢者では口腔乾燥(ドライマウス)が問題となることがあります。この選択肢は誤りです。 - 予備呼気量
予備呼気量は呼吸機能の一つで、安静時に呼気後、さらに吐き出せる空気量を指します。加齢により呼吸筋が弱くなり、肺の弾性も低下するため、予備呼気量はむしろ減少します。この選択肢は誤りです。 - 炎症性サイトカイン(正解)
加齢に伴い、炎症性サイトカイン(例えばIL-6やTNF-α)の分泌が増加することが知られています。これは「炎症性老化(inflammaging)」と呼ばれ、老化関連疾患(動脈硬化や糖尿病など)の発症リスクを高める要因です。この選択肢は正しいです。
ワンポイントアドバイス
加齢に伴う変化には、減少するもの(筋肉量、肺機能、唾液分泌など)と、増加するもの(血管抵抗、炎症性反応など)があることを理解しておきましょう。炎症性老化は老化の重要な概念であり、生活習慣や運動による対策が注目されています。