関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 胸腰部屈曲
- 頸部屈曲
- 肩甲帯挙上
- 手屈曲
- 母指橈側外転
解答解説
正解は1. 胸腰部屈曲と4. 手屈曲です。
関節可動域測定法では、測定の基準軸および移動軸を正確に設定することが求められます。本問題では日本整形外科学会と日本リハビリテーション医学会の基準に基づいていますが、正しい方法が示されているのは選択肢1と4です。以下に解説を示します。
各選択肢の解説
- 胸腰部屈曲(正解)
基準軸は仙骨後面に垂直な線、移動軸は第1胸椎と第5腰椎を結ぶ線で測定します。図では、胸腰部の屈曲における基準軸と移動軸の設定が正しく描かれており、測定法として正しいです。 - 頸部屈曲
基準軸は肩峰を通る床への垂直線、移動軸は外耳孔を通る鼻梁方向の線で測定するのが正しい方法です。しかし、図では基準軸の設定が不正確であるため、この測定法は正しくありません。 - 肩甲帯挙上
肩甲帯の挙上は通常、関節可動域測定法の対象外です。したがって、この方法は基準に沿った測定法として適切ではありません。 - 手屈曲(正解)
基準軸は橈骨に沿った線、移動軸は第2中手骨の延長線で測定します。図では基準軸および移動軸の設定が正しく示されており、この方法は適切です。 - 母指橈側外転
基準軸は第2中手骨の中心線、移動軸は母指の中心線ですが、図では移動軸の方向が不正確であり、この測定法は基準に合致しません。
ワンポイントアドバイス
関節可動域測定は、正確な基準軸と移動軸の設定が必要です。不正確な設定では測定値に誤差が生じるため、基準をしっかり覚えることが重要です。特に、肩関節、手関節、母指の測定は頻出分野のため、基準軸と移動軸を確実に理解しておきましょう。