訪問理学療法で正しいのはどれか。
- 環境的側面のみへアプローチを行う。
- 歩行や移動に関する支援要望が多い。
- 対象者の多くは交通事故による外傷である。
- ゴール設定の際には家族の要望を最優先する。
- バイタルチェックは看護師が実施しなければならない。
解答解説
正解は2(歩行や移動に関する支援要望が多い)です。
訪問理学療法では、自宅や地域環境での日常生活動作(ADL)を向上させるための支援を行います。その中で、歩行や移動能力の改善に関する要望が多く、利用者の生活の質(QOL)向上を目指して支援を行います。
各選択肢の解説
- 環境的側面のみへアプローチを行う。
誤りです。訪問理学療法では、身体的なリハビリテーションに加え、環境調整(手すり設置の提案など)も含めた包括的なアプローチを行います。「環境的側面のみ」ではありません。 - 歩行や移動に関する支援要望が多い。
正しい選択肢です。利用者や家族からは、歩行や移動能力を改善して「家の中で自立して移動したい」「外出できるようになりたい」といった具体的な要望が多く寄せられます。 - 対象者の多くは交通事故による外傷である。
誤りです。訪問理学療法の対象者は、高齢者や脳卒中後遺症、整形外科的疾患、慢性疾患を持つ方が多いです。交通事故による外傷が主な対象ではありません。 - ゴール設定の際には家族の要望を最優先する。
誤りです。ゴール設定では、利用者本人の意思や目標が最優先されます。家族の要望も重要な要素ですが、本人の生活の質を向上させることが第一です。 - バイタルチェックは看護師が実施しなければならない。
誤りです。理学療法士も訪問理学療法時にバイタルチェック(血圧、脈拍、体温など)を実施します。看護師のみが行うわけではありません。
ワンポイントアドバイス
訪問理学療法は、利用者の生活環境に密着した支援が求められる分野です。歩行や移動能力の改善を目指したリハビリテーションが主な内容となり、本人の目標やQOL向上を重視します。環境調整や家族への助言も重要な役割です。