第56回

第56回理学療法士国家試験 午前問題37

高血糖症状はどれか。

  1. 多飲
  2. 動悸
  3. 頻脈
  4. 空腹感
  5. 手指振戦

解答解説

正解は1(多飲)です。
高血糖症状の代表的な特徴は「多飲」「多尿」「多食」のいわゆる三大症状です。高血糖により血液の浸透圧が上昇し、体は水分を失いやすくなるため、多飲が誘発されます。

各選択肢の解説

  1. 多飲
     正しい選択肢です。高血糖に伴い、浸透圧利尿による脱水が起こり、強い喉の渇き(口渇)が現れます。
  2. 動悸
     誤りです。動悸は低血糖症状としてみられることが多く、高血糖症状には関連しません。
  3. 頻脈
     誤りです。頻脈はストレスや低血糖症状で見られることがありますが、高血糖症状には含まれません。
  4. 空腹感
     誤りです。空腹感は低血糖症状でよく見られる症状です。高血糖症ではむしろ食後血糖値の上昇により食欲が抑えられる場合があります。
  5. 手指振戦
     誤りです。手指振戦は低血糖や甲状腺機能亢進症などでみられる症状であり、高血糖症状とは関係がありません。

ワンポイントアドバイス

高血糖症状は「多飲」「多尿」「多食」が基本的なサインです。糖尿病患者の管理では、脱水やケトアシドーシス(重篤な高血糖状態)に注意が必要です。一方、低血糖症状は空腹感、動悸、振戦など異なる特徴があるため、これらを区別して理解しましょう。