第56回理学療法士国家試験　午後問題79

障害受容に至る5つの過程において、一般的に2番目に現れるのはどれか。

1. 混乱期
2. 受容期
3. 否認期
4. ショック期
5. 解決への努力期

解答解説

正解は3．否認期です。

障害受容の過程は一般的に以下の順序で進むとされています：

1. ショック期：診断を受けた直後に混乱や不安を感じる。
2. 否認期：現実を否定し、受け入れることができない。
3. 混乱期：怒りや抑うつが表れ、感情が不安定になる。
4. 解決への努力期：状況に適応するための行動を試みる。
5. 受容期：障害や病状を受け入れ、新たな生活へ向けた準備をする。

この過程は直線的ではなく、個々の経験によって異なりますが、2番目には一般的に否認期が現れます。

選択肢の解説

1. 混乱期
   混乱期は障害を受け入れるまでの過程で見られる感情の乱れや怒り、悲しみが特徴で、否認期の後に現れることが多いです。この選択肢は誤りです。
2. 受容期
   障害や病状を受け入れる受容期は最終段階に現れることが一般的です。この選択肢は誤りです。
3. 否認期
   現実を受け入れることができず、「自分には関係ない」や「誤診だ」といった思考が生じるのが否認期です。これは2番目に現れることが一般的です。この選択肢が正解です。
4. ショック期
   診断を受けた直後に生じる混乱や絶望感を特徴とする初期段階です。否認期の前に現れます。この選択肢は誤りです。
5. 解決への努力期
   障害や病状を受け入れるために前向きな行動を起こす段階であり、否認期や混乱期を経て後半に現れます。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

障害受容モデル（ショック→否認→混乱→解決への努力→受容）を覚える際は、感情の変化が段階的に進むことを意識してください。また、患者の心理状態を理解し、その段階に応じた適切な対応を心がけることが重要です。