第56回

第56回理学療法士国家試験 午後問題67

卵巣について正しいのはどれか。

  1. 重量は成人で約50gである。
  2. 実質は皮質と髄質に分けられる。
  3. 卵胞が成熟すると卵巣腔をもつ。
  4. 原始卵胞は新生児期に約万個存在する。
  5. 排卵後の黄体からエストロゲンが産生される。

解答解説

正解は2.実質は皮質と髄質に分けられる5.排卵後の黄体からエストロゲンが産生されるです。

卵巣は女性の生殖器の一部であり、生殖とホルモン産生に関与します。卵巣実質は皮質と髄質に分かれ、排卵後の黄体はエストロゲンとプロゲステロンを分泌して子宮内膜の維持に寄与します。

選択肢の解説

  1. 重量は成人で約50gである。
    成人女性の卵巣の重量は約5~7gであり、50gは大きすぎます。この選択肢は誤りです。
  2. 実質は皮質と髄質に分けられる。
    卵巣は外側の皮質(卵胞が発達する場所)と内側の髄質(血管や神経が走る部分)に分かれています。この選択肢が正解です。
  3. 卵胞が成熟すると卵巣腔をもつ。
    卵胞が成熟しても、卵巣に「腔」は形成されません。排卵後、卵胞は黄体に変化します。この選択肢は誤りです。
  4. 原始卵胞は新生児期に約万個存在する。
    新生児期の卵巣には約200万個の原始卵胞が存在します。数が「万単位」ではなく「百万単位」であるため、この選択肢は誤りです。
  5. 排卵後の黄体からエストロゲンが産生される。
    黄体は、エストロゲンとプロゲステロンを分泌して子宮内膜の維持に重要な役割を果たします。この選択肢が正解です。

ワンポイントアドバイス

卵巣に関するポイントを押さえましょう:

  • 構造:卵巣実質は皮質と髄質に分かれる。
  • 卵胞の数:胎児期に約700万個、新生児期に約200万個、思春期に約40万個、閉経時にはほぼゼロに減少する。
  • ホルモン産生:卵胞(エストロゲン)→黄体(エストロゲンとプロゲステロン)。
    これらを理解することで、女性の生殖器に関する問題を正確に解答できます。