第56回

第56回理学療法士国家試験 午前問題23

一次予防はどれか。

  1. 高血圧症患者の運動療法
  2. 脳出血患者の合併症予防
  3. 脳梗塞患者の再発予防教育
  4. メタボリックシンドロームの予防教育
  5. 糖尿病性足病変患者の筋力トレーニング

解答解説

正解は4(メタボリックシンドロームの予防教育)です。
一次予防とは、疾病が発生する前にリスク要因を取り除き、健康を維持するための予防策です。具体的には生活習慣病の予防や健康教育が該当します。メタボリックシンドロームの予防教育は、生活習慣の改善を目的とし、疾患発症を未然に防ぐ取り組みであり、一次予防に該当します。

各選択肢の解説

  1. 高血圧症患者の運動療法
     高血圧症を発症した後の治療を目的としており、二次予防に該当します。
  2. 脳出血患者の合併症予防
     脳出血が発症した後に合併症を防ぐ取り組みであり、三次予防に該当します。
  3. 脳梗塞患者の再発予防教育
     疾患が発症した後に再発を防ぐための教育は二次予防です。
  4. メタボリックシンドロームの予防教育
     疾患が発症する前に生活習慣を改善し、リスクを減らすことを目的とするため、一次予防です。
  5. 糖尿病性足病変患者の筋力トレーニング
     糖尿病性足病変が進行した後の治療や悪化防止を目的としているため、三次予防に該当します。

ワンポイントアドバイス

予防医学では、「一次予防」「二次予防」「三次予防」の区別が重要です。一次予防は疾患の発症予防、二次予防は早期発見と早期治療、三次予防は疾病や障害の悪化防止や社会復帰を目指すことです。特に生活習慣病では、一次予防の徹底が健康維持の鍵となります。