虚血性心疾患の病態と最も関連があるのはどれか。
- 心筋炎
- 心臓弁膜症
- 肺高血圧症
- 冠動脈硬化
- 深部静脈血栓症
解答解説
正解は4.冠動脈硬化です。
虚血性心疾患(IHD)は、冠動脈が動脈硬化などで狭窄・閉塞し、心筋への酸素供給が不足する病態を指します。主に冠動脈硬化がその原因であり、狭心症や心筋梗塞を引き起こします。
各選択肢の解説
- 心筋炎
誤り。心筋炎はウイルス感染や自己免疫反応による心筋の炎症を指しますが、虚血性心疾患の主な原因ではありません。 - 心臓弁膜症
誤り。心臓弁膜症は、弁の狭窄や閉鎖不全による血流異常を指しますが、冠動脈の血流障害とは直接関係ありません。 - 肺高血圧症
誤り。肺高血圧症は肺動脈の圧が上昇する病態で、虚血性心疾患とは異なるメカニズムで発生します。 - 冠動脈硬化
正解。冠動脈硬化により血流が低下し、心筋の酸素供給不足が起こることで、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患が発症します。 - 深部静脈血栓症
誤り。深部静脈血栓症は下肢の静脈に血栓が形成される病態で、肺血栓塞栓症の原因となることはありますが、虚血性心疾患とは直接関係がありません。
ワンポイントアドバイス
虚血性心疾患の病態の中心は、冠動脈の血流障害です。特に次の点を押さえておきましょう:
- 原因:冠動脈硬化(粥状硬化)が主因。
- 主な病態:狭心症(一過性の血流不足)、心筋梗塞(血流遮断による心筋壊死)。
- リスク因子:高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙など。
冠動脈の役割と硬化の進行が心疾患にどのように影響するかを理解しておくことが重要です。