運動学習における結果の知識〈KR〉の提示について正しいのはどれか。
- 難しい課題では1試行ごとに提示すると学習効率が低下する。
- 運動の誤差修正を行えるようになっても継続する必要がある。
- 成人では学習パフォーマンスを向上させない。
- 誤りの大きさを提示すると有効である。
- 動機付けには効果がない。
解答解説
正解は4.誤りの大きさを提示すると有効であるです。
結果の知識(KR: Knowledge of Results)は、運動の結果に関する情報を学習者に提供することで、運動の精度向上や学習を促進します。特に、誤りの大きさや方向を具体的に提示することで、学習者は次の試行で適切に動作を修正できます。
各選択肢の解説
- 難しい課題では1試行ごとに提示すると学習効率が低下する。
誤り。難しい課題では、1試行ごとに結果の知識を提示する方が誤り修正が容易になり、学習効率が高まります。ただし、簡単な課題では過剰な提示が学習効果を減少させる場合があります。 - 運動の誤差修正を行えるようになっても継続する必要がある。
誤り。学習が進み、自主的に修正ができる段階では、KRの頻度を減らす方が学習の定着につながります。 - 成人では学習パフォーマンスを向上させない。
誤り。KRは成人でも学習パフォーマンスの向上に有効です。特に動作の微調整が必要な場合に効果的です。 - 誤りの大きさを提示すると有効である。
正解。誤りの大きさや方向を具体的に提示することで、学習者は自分の運動を修正しやすくなり、学習効果が向上します。 - 動機付けには効果がない。
誤り。KRの提示は、学習者の動機付けを高める効果があります。特に達成感を得やすい場面で有効です。
ワンポイントアドバイス
KRは運動学習の重要な要素で、特に次の点を覚えておくとよいです:
- 具体性:誤りの大きさや方向を具体的に提示することが重要。
- タイミング:学習初期は頻繁に、後半は間隔を空けることで定着が促される。
- 動機付け:学習者のパフォーマンス向上や達成感を促進する。
これらのポイントを押さえることで、KRを効果的に活用した指導や学習支援が可能となります。