第51回

第51回理学療法士国家試験 午後問題55

大脳辺縁系を構成するのはどれか。2つ選べ。

  1. 下垂体
  2. 松果体
  3. 線条体
  4. 乳頭体
  5. 扁桃体

解答解説

正解は4.乳頭体5.扁桃体です。

大脳辺縁系は、情動や記憶、嗅覚、動機づけなどに関与する大脳の領域で構成されています。主な構成要素には、扁桃体、乳頭体、海馬、帯状回、海馬傍回などが含まれます。

各選択肢の解説

  1. 下垂体
    誤り。下垂体は内分泌系の中枢であり、大脳辺縁系には含まれません。視床下部を介して辺縁系と機能的なつながりはありますが、構造的な一部ではありません。
  2. 松果体
    誤り。松果体は概日リズムを調整する器官で、メラトニンを分泌します。大脳辺縁系の構造には含まれません。
  3. 線条体
    誤り。線条体は大脳基底核の一部で、運動調節に関与します。大脳辺縁系には含まれません。
  4. 乳頭体
    正解。乳頭体は視床下部の一部で、辺縁系の構成要素です。記憶の形成に関与し、海馬とともに働きます。
  5. 扁桃体
    正解。扁桃体は大脳辺縁系の主要な構成要素の一つで、情動、特に恐怖や不安の処理に関与します。

ワンポイントアドバイス

大脳辺縁系の主な構成要素として覚えるべきなのは、扁桃体、海馬、帯状回、乳頭体、海馬傍回です。特に、情動記憶に関与するこれらの構造の役割を理解しておくと、臨床での病態理解にも役立ちます。