ある疾患に対する運動療法の再発予防効果を検討した研究のメタアナリシスを行った。その結果、運動療法を行った群の効果量は0.78(95%信頼区間:0.66〜0.90)であった。これに対する考察で正しいのはどれか。
- 運動療法は生命予後を改善する。
- 運動療法は再発予防効果がある。
- 運動療法は再発危険因子を改善する。
- このメタアナリシスは統計学的に有意でない。
- 運動療法を行った78%の人に再発予防効果がある。
解答解説
正解は2.運動療法は再発予防効果があるです。
効果量が0.78(95%信頼区間:0.66〜0.90)という結果は、運動療法が再発予防に有効であることを示します。この効果量は、運動療法の有効性を示す値であり、95%信頼区間が0を含まないため、統計学的にも有意です。
各選択肢の解説
- 運動療法は生命予後を改善する。
誤り。生命予後に関する記述はこのメタアナリシスには含まれていません。本研究は再発予防効果に焦点を当てています。 - 運動療法は再発予防効果がある。
正解。効果量が0.78であり、信頼区間が0を含まないことから、運動療法は再発予防効果があると考えられます。 - 運動療法は再発危険因子を改善する。
誤り。本研究の効果量は再発予防効果を示しており、危険因子の改善については言及されていません。 - このメタアナリシスは統計学的に有意でない。
誤り。95%信頼区間が0を含まない(0.66〜0.90)ため、このメタアナリシスは統計学的に有意です。 - 運動療法を行った78%の人に再発予防効果がある。
誤り。効果量(0.78)は運動療法の相対的な有効性を示すものであり、78%の人に効果があるという意味ではありません。
ワンポイントアドバイス
メタアナリシスでは、効果量が治療法の有効性を示します。特に信頼区間が0を含まない場合、統計学的有意性が確認できます。また、効果量の値を結果そのものと解釈せず、具体的な結果の意味を適切に理解することが重要です。