疾患と治療の組合せで正しいのはどれか。
- 身体化障害
- 強迫性障害
- PTSD(外傷後ストレス障害)
- 心気障害
- 解離性健忘
解答解説
正解は2. 強迫性障害 曝露反応妨害法です。
曝露反応妨害法(ERP: Exposure and Response Prevention)は、強迫性障害(OCD)の治療において最も効果的な方法の一つです。患者を強迫行為を引き起こす刺激に曝露しながら、その刺激に対して強迫行為を行わないよう妨害することで、不安への耐性を徐々に高め、強迫行為を減少させる治療法です。
各選択肢の解説
- 身体化障害 系統的脱感作法
系統的脱感作法は、恐怖や不安を軽減するための治療法であり、主に恐怖症や不安障害に適用されます。身体化障害の治療としては適切ではありません。この選択肢は誤りです。 - 強迫性障害 曝露反応妨害法(正解)
強迫性障害の治療法として確立された方法です。不安を引き起こす刺激に曝露しつつ、反応としての強迫行為を抑制することで症状を改善します。正しい選択肢です。 - PTSD(外傷後ストレス障害) フラッディング
フラッディングは、恐怖刺激に短時間で一気に曝露する方法ですが、PTSDでは逆効果となる場合があり、使用されません。PTSDの治療には、持続エクスポージャー法やEMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)が適しています。この選択肢は誤りです。 - 心気障害 持続エクスポージャー法
持続エクスポージャー法は、PTSDや恐怖症の治療に用いられる方法であり、心気障害の治療には適しません。心気障害では認知行動療法が主に用いられます。この選択肢は誤りです。 - 解離性健忘 バイオフィードバック法
解離性健忘の治療では心理療法が中心となります。バイオフィードバック法は自律神経症状の制御を目的とした方法であり、解離性健忘には適していません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
疾患ごとに適切な治療法を整理して覚えましょう:
- 強迫性障害(OCD): 曝露反応妨害法(ERP)、認知行動療法(CBT)。
- PTSD: 持続エクスポージャー法、EMDR。
- 身体化障害: 認知行動療法、支持的精神療法。
- 心気障害: 認知行動療法、支持的精神療法。
- 解離性健忘: 心理療法、催眠療法。
治療法と疾患の組み合わせは試験で問われやすいポイントです。治療法の目的や適用範囲を理解しておきましょう。