てんかんについて正しいのはどれか。2つ選べ。
- 単純部分発作は意識障害がみられる。
- 欠神発作は過換気によって誘発される。
- 特発性てんかんは脳の器質的病変が特定できる。
- 複雑部分発作は側頭葉てんかんに多くみられる。
- 全般発作は発作開始時にてんかん放電が大脳半球の片側にとどまっている。
解答解説
正解は2. 欠神発作は過換気によって誘発されると4. 複雑部分発作は側頭葉てんかんに多くみられるです。
各選択肢の解説
- 単純部分発作は意識障害がみられる
単純部分発作では、意識障害を伴いません。発作が運動、感覚、自律神経などに限局して現れます。意識障害がみられるのは複雑部分発作です。この選択肢は誤りです。 - 欠神発作は過換気によって誘発される(正解)
欠神発作(小発作)は、過換気やストレス、睡眠不足が誘因となります。特に過換気は欠神発作を誘発しやすいことで知られています。この選択肢は正しいです。 - 特発性てんかんは脳の器質的病変が特定できる
特発性てんかんは、脳の器質的病変が特定できないものを指します。一方、脳腫瘍や外傷後などの症候性てんかんでは器質的病変が確認されます。この選択肢は誤りです。 - 複雑部分発作は側頭葉てんかんに多くみられる
複雑部分発作は側頭葉てんかんでよくみられ、意識障害を伴いながら自動症(無意識な動作)が現れるのが特徴です。この選択肢は正しいです。 - 全般発作は発作開始時にてんかん放電が大脳半球の片側にとどまっている
全般発作は、発作開始時から両側の大脳半球にてんかん放電が広がることが特徴です。片側にとどまるのは部分発作(焦点発作)です。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
てんかんの発作分類のポイントを押さえましょう:
- 部分発作(焦点発作): 大脳の一部から始まる。単純部分発作(意識障害なし)と複雑部分発作(意識障害あり)がある。
- 全般発作: 両側の大脳半球に広がる発作。欠神発作、強直間代発作などが含まれる。
- 欠神発作の特徴: 短時間の意識喪失、誘因として過換気が重要。
病態ごとの特徴と分類を理解し、選択肢の間違いに気づけるようにしましょう。