第52回

第52回理学療法士国家試験 午後問題72

膝関節半月板について正しいのはどれか。

  1. 外縁は内縁より薄い。
  2. 外側半月板は外側側副靱帯に付着しない。
  3. 大腿骨と膝蓋骨の適合性を高める。
  4. 内側半月板は外側半月板より小さい。
  5. 膝関節伸展時には後方に移動する。

解答解説

正解は2. 外側半月板は外側側副靱帯に付着しないです。

外側半月板は膝関節の外側にある半月板で、外側側副靱帯には付着していません。そのため、外側半月板は内側半月板に比べて可動性が高く、損傷のリスクがやや低いです。一方、内側半月板は内側側副靱帯に付着しており、安定性が高い反面、損傷されやすい特徴があります。

各選択肢の解説

  1. 外縁は内縁より薄い
    半月板は外縁が血流に富み、内縁に向かうほど薄くなります。したがってこの選択肢は誤りです。
  2. 外側半月板は外側側副靱帯に付着しない(正解)
    外側半月板は外側側副靱帯に付着しておらず、これが外側半月板の可動性の高さにつながっています。正しい選択肢です。
  3. 大腿骨と膝蓋骨の適合性を高める
    半月板は大腿骨と脛骨の適合性を高める構造であり、膝蓋骨との適合性には関与しません。この選択肢は誤りです。
  4. 内側半月板は外側半月板より小さい
    内側半月板は外側半月板より大きい形状をしており、C字型の形状をしています。この選択肢は誤りです。
  5. 膝関節伸展時には後方に移動する
    半月板は膝関節伸展時に前方に移動し、屈曲時に後方へ移動します。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

膝関節半月板について整理する際には、以下のポイントを押さえましょう:

  • 内側半月板: 内側側副靱帯に付着し、安定性が高いが損傷されやすい。
  • 外側半月板: 外側側副靱帯に付着せず、可動性が高い。
  • 血流: 外縁に血流が多く、内縁は血流が少ないため、損傷時の自然治癒が困難。
  • 移動: 伸展時に前方、屈曲時に後方へ移動する。

半月板の構造と機能の理解が重要です。