第52回

第52回理学療法士国家試験 午後問題50

栄養状態の評価として有用性が低いのはどれか。

  1. 血小板数
  2. 下腿周囲径
  3. 体重減少率
  4. Body Mass Index
  5. 血清アルブミン値

解答解説

正解は1. 血小板数です。

栄養状態の評価では、エネルギーやタンパク質の摂取状況、体組成、筋肉量の評価が重要です。血小板数は主に出血傾向や血液疾患の評価に用いられ、栄養状態の直接的な指標としては有用性が低いです。他の選択肢は、体重減少や筋肉量、体脂肪量、血中タンパク質の状態を反映し、栄養評価において有用な指標です。

各選択肢の解説

  1. 血小板数(正解)
    血小板数は出血や炎症性疾患の診断に使用される指標であり、栄養状態の評価には直接的な関係がありません。この選択肢が正解です。
  2. 下腿周囲径
    下腿周囲径は、筋肉量を間接的に評価する指標で、栄養状態の評価において有用です。サルコペニアや栄養不良の評価に使われます。この選択肢は誤りです。
  3. 体重減少率
    体重減少率は、栄養不良の進行度を評価するために用いられる重要な指標です。急激な体重減少は栄養状態の悪化を示唆します。この選択肢は誤りです。
  4. Body Mass Index(BMI)
    BMIは体重と身長から計算され、全体的な栄養状態や肥満、低栄養の指標として広く使用されます。この選択肢は誤りです。
  5. 血清アルブミン値
    血清アルブミン値は、長期的な栄養状態を評価する代表的な指標です。低アルブミン血症は慢性的な栄養不良や炎症状態を示します。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

栄養状態の評価では、体重変化、筋肉量(下腿周囲径など)、血液検査(アルブミン値など)を組み合わせて多角的に評価します。一方、血小板数のように栄養状態との関連が薄い指標は補助的に用いられることが多いため、試験では注意が必要です。