腰椎分離症で分離するのはどれか。
- 横突起
- 棘突起
- 椎間板
- 椎弓
- 椎体
解答解説
正解は4. 椎弓です。
腰椎分離症は、腰椎の椎弓(特に椎弓の関節突起間部)が疲労骨折を起こし、分離する疾患です。この状態はスポーツ活動や繰り返しの腰椎伸展動作による負荷が原因となることが多く、特に若年者に多く見られます。分離部位が関節突起間部であるため、椎弓が主な病変部位となります。
各選択肢の解説
- 横突起
横突起は腰椎の側方に伸びる突起であり、椎弓分離症の病変部位ではありません。スポーツなどでの外傷で横突起が骨折することはありますが、分離症とは関係ありません。この選択肢は誤りです。 - 棘突起
棘突起は後方に伸びる突起であり、腰椎分離症の病変部位ではありません。この選択肢は誤りです。 - 椎間板
椎間板は椎体と椎体の間にある軟骨組織であり、分離症の直接的な病変部位ではありません。ただし、分離症が進行し、脊柱の安定性が低下すると椎間板に負荷がかかり、椎間板ヘルニアの発生リスクが高まることがあります。この選択肢は誤りです。 - 椎弓(正解)
腰椎分離症は、椎弓の関節突起間部が分離する病態です。これが疾患の直接的な病変部位であり、正しい選択肢です。 - 椎体
椎体は脊椎の主要な荷重部位ですが、分離症の病変部位ではありません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
腰椎分離症では、疲労骨折による椎弓の分離が問題となります。特にスポーツ活動が多い若年者では、反復的な腰椎伸展動作が分離症の発生リスクを高めるため、予防的なストレッチや筋力強化が重要です。発症後の対応としては、痛みの軽減と腰椎の安定性確保を目的とした理学療法が行われます。