腰椎椎間板ヘルニアで陽性となるテストはどれか。
- Apleyテスト
- Patrickテスト
- Thomasテスト
- McMurrayテスト
- 大腿神経伸張テスト
解答解説
正解は5. 大腿神経伸張テストです。
大腿神経伸張テストは、腰椎椎間板ヘルニアが原因でL2~L4神経根が圧迫されている場合に陽性となることが多いテストです。患者を腹臥位にし、膝を屈曲させた状態で股関節を過伸展させます。この動作により大腿神経が伸張され、神経根圧迫がある場合には前大腿部に痛みやしびれが誘発されます。
各選択肢の解説
- Apleyテスト
Apleyテストは膝関節の半月板損傷を評価するテストであり、腰椎椎間板ヘルニアの診断には関係しません。この選択肢は誤りです。 - Patrickテスト
Patrickテスト(FABERテスト)は、股関節や仙腸関節の病変を評価するテストです。腰椎椎間板ヘルニアの診断には使用されません。この選択肢は誤りです。 - Thomasテスト
Thomasテストは股関節の屈曲拘縮を評価するテストであり、腰椎椎間板ヘルニアの診断には関係しません。この選択肢は誤りです。 - McMurrayテスト
McMurrayテストは膝関節の半月板損傷を評価するテストです。腰椎椎間板ヘルニアの診断には使用されません。この選択肢は誤りです。 - 大腿神経伸張テスト(正解)
腰椎椎間板ヘルニアによる神経根圧迫(特にL2~L4)の評価に有用なテストです。大腿神経伸張テストが陽性となる場合、前大腿部に痛みやしびれが誘発されます。正しい選択肢です。
ワンポイントアドバイス
腰椎椎間板ヘルニアの診断には、神経伸張テストが有用です。上位神経根(L2~L4)では大腿神経伸張テスト、下位神経根(L5~S1)ではSLRテスト(下肢伸展挙上テスト)が使用されます。陽性所見は神経根圧迫や刺激を示唆しますので、部位ごとの評価法を覚えておきましょう。