骨盤帯付長下肢装具の適合判定で正しいのはどれか。
- 骨盤帯は側方では腸骨稜と上前腸骨棘の間に設置する。
- 下半月上縁は腓骨頭下端の直下である。
- 股継手軸は前額面で小転子より2cm上方を通る。
- 膝継手軸は矢状面で膝の前後径の1/2の点と後方1/3の点の中間点を通る。
- 足継手軸は前額面で内果中央を通る。
解答解説
正解は4. 膝継手軸は矢状面で膝の前後径の1/2の点と後方1/3の点の中間点を通るです。
骨盤帯付長下肢装具の適合判定では、装具の各部位が解剖学的ランドマークに適切に配置されることが重要です。膝継手軸の位置は、膝関節の自然な動きを妨げないよう、矢状面で膝の前後径の1/2と後方1/3の点の中間点を通ることが適切です。この配置により、屈伸運動をスムーズに行うことができます。
各選択肢の解説
- 骨盤帯は側方では腸骨稜と上前腸骨棘の間に設置する
骨盤帯は腸骨稜と上前腸骨棘の間ではなく、腸骨稜の上部に位置し、装具の安定性を確保します。この選択肢は誤りです。 - 下半月上縁は腓骨頭下端の直下である
下半月上縁は腓骨頭を圧迫しないよう、腓骨頭下端より少なくとも2~3cm下方に配置される必要があります。直下では適切ではありません。この選択肢は誤りです。 - 股継手軸は前額面で小転子より2cm上方を通る
股継手軸は前額面で大転子の中心を通るのが標準的な配置です。この選択肢は誤りです。 - 膝継手軸は矢状面で膝の前後径の1/2の点と後方1/3の点の中間点を通る(正解)
膝継手軸は、膝の自然な屈伸運動を妨げないよう、この位置に設定されます。正しい選択肢です。 - 足継手軸は前額面で内果中央を通る
足継手軸は前額面で内果のやや後方を通るのが適切です。内果中央では誤りです。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
骨盤帯付長下肢装具の適合判定では、解剖学的ランドマークとの適切な位置関係が重要です。特に、股継手軸、膝継手軸、足継手軸の位置は、関節のスムーズな動きを確保するために重要なポイントです。正確な配置を覚えておきましょう。