Daniels らの徒手筋力テストで各筋の筋力のテストとして正しいのはどれか。2つ選べ。
- 前鋸筋
- 菱形筋群
- 僧帽筋下部線維
- 僧帽筋上部線維
- 僧帽筋中部線維
解答解説
正解は3. 僧帽筋下部線維と4. 僧帽筋上部線維です。
徒手筋力テストは、それぞれの筋の作用に基づき、適切な体位と動作で筋力を評価する方法が規定されています。僧帽筋下部線維と僧帽筋上部線維において、図に示された方法は筋力テストの基準に合致しており、正しい方法といえます。
各選択肢の解説
- 前鋸筋
誤り。前鋸筋の筋力評価では、肩甲骨を外転および上方回旋させる動作を確認しますが、図ではこの動作が不明確です。また、肩甲骨を安定させる抵抗の方向も不十分で、正しい徒手筋力テストの基準を満たしていません。 - 菱形筋群
誤り。菱形筋群の評価では、肩甲骨を内転と下方回旋させる動作が必要です。図ではその動作が適切に表現されておらず、基準に基づいたテスト方法とは言えません。 - 僧帽筋下部線維
正解。図のように患者をうつ伏せにし、肩甲骨の下制と内転動作を行う際に抵抗を加える方法は、僧帽筋下部線維を正確に評価する徒手筋力テストの基準に適合しています。 - 僧帽筋上部線維
正解。僧帽筋上部線維の筋力評価では、肩を挙上する動作に抵抗を加える方法が用いられます。図はその動作を適切に示しており、正しい筋力評価法です。 - 僧帽筋中部線維
誤り。僧帽筋中部線維の評価では、肩甲骨を内転させる動作が求められます。図ではその動作が正確に示されておらず、正しい徒手筋力テストの手順とは言えません。
ワンポイントアドバイス
徒手筋力テストでは、筋の作用と測定体位を正確に把握することが重要です。僧帽筋下部線維は肩甲骨の下制、上部線維は肩の挙上を担います。これらの筋力評価では、患者の体位をしっかり整え、正しい動作に対して抵抗を加えることで、正確な測定が可能です。