小児自閉症について正しいのはどれか。
- 学童期に発症する。
- 脊椎変形を生じる。
- 女児より男児に多く出現する。
- 精神遅滞を伴うことは稀である。
- 大部分の症例でてんかんを認める。
解答解説
正解は3.女児より男児に多く出現するです。
自閉症スペクトラム障害(ASD:Autism Spectrum Disorder)は、発達障害の一種であり、男児に多くみられます。その発症率は男女比で4~5:1とされています。ASDの主な特徴は、社会性やコミュニケーション能力の障害、反復的な行動や興味の偏りが挙げられます。
各選択肢の解説
- 学童期に発症する。
ASDは通常、3歳以前に発症し、早期から社会性や言語発達の遅れが見られます。学童期に発症するわけではありません。この選択肢は誤りです。 - 脊椎変形を生じる。
ASDでは脊椎変形のリスクは直接的にはありません。ただし、合併症として姿勢や筋骨格系に問題を抱えるケースもありますが、主症状ではありません。この選択肢は誤りです。 - 女児より男児に多く出現する。(正解)
ASDは男児に多い障害で、男女比が4~5:1で報告されています。 この選択肢が正解です。 - 精神遅滞を伴うことは稀である。
ASDの約30~50%の子どもは知的障害(精神遅滞)を伴うとされています。精神遅滞を伴うことが稀ではないため、この選択肢は誤りです。 - 大部分の症例でてんかんを認める。
ASDの約20~30%の症例でてんかんを合併するとされていますが、大部分ではありません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
ASDの特徴として覚えておくべき点:
- 発症時期:3歳以前。
- 性別差:男児に多い(4~5:1)。
- 症状:社会性の障害、コミュニケーション障害、反復的な行動や興味の偏り。
- 合併症:知的障害やてんかんを伴うことがあるが、全例ではない。
正確な理解と典型的な症例を押さえることで、試験対策に役立ちます。