尿の生成について正しいのはどれか。
- 集合管では尿の希釈を行う。
- 血漿蛋白は糸球体を透過する。
- 血液の濾過は腎小体で行われる。
- 近位尿細管ではアンモニアの再吸収を行う。
- 抗利尿ホルモンは水の再吸収量を減少させる。
解答解説
正解は3.血液の濾過は腎小体で行われるです。
腎小体は糸球体とボーマン嚢から構成され、ここで血液が濾過されて原尿が生成されます。この濾過は糸球体の血管壁とボーマン嚢の内壁を通じて行われます。原尿はその後、尿細管を通過しながら再吸収と分泌を受け、最終的に尿として排出されます。
各選択肢の解説
- 集合管では尿の希釈を行う。
集合管では主に尿の濃縮が行われます。抗利尿ホルモン(ADH)の作用により水が再吸収され、尿が濃縮されます。この選択肢は誤りです。 - 血漿蛋白は糸球体を透過する。
糸球体の濾過膜は分子量に応じた選択的濾過を行い、血漿蛋白は透過しません。血漿蛋白が尿中に排泄される場合は病的状態(例:腎炎)を示します。この選択肢は誤りです。 - 血液の濾過は腎小体で行われる。(正解)
腎小体(糸球体とボーマン嚢)は血液を濾過し、原尿を生成します。 この選択肢が正解です。 - 近位尿細管ではアンモニアの再吸収を行う。
近位尿細管ではナトリウムやグルコース、アミノ酸などの再吸収が行われますが、アンモニアは分泌される方向に働きます。この選択肢は誤りです。 - 抗利尿ホルモンは水の再吸収量を減少させる。
抗利尿ホルモン(ADH)は集合管に作用して水の再吸収を増加させます。これにより尿量は減少し、尿が濃縮されます。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
腎臓の働きについては、腎小体での濾過、尿細管での再吸収と分泌、集合管での濃縮という流れを正確に理解しましょう。さらに、ホルモン(例:ADH、アルドステロン)の役割も覚えておくと、試験対策に役立ちます。