第52回

第52回理学療法士国家試験 午後問題79

意識することなく再生される記憶はどれか。

  1. 即時記憶
  2. 意味記憶
  3. 近時記憶
  4. 手続き記憶
  5. エピソード記憶

解答解説

正解は4. 手続き記憶です。

手続き記憶は、意識することなく再生される記憶の一種で、特に運動技能や習慣的な行動に関連します。例えば、自転車の乗り方やタイピングの方法など、習得した動作や手続きに関する記憶です。これらは明示的に思い出す必要がなく、潜在的に利用されます。

各選択肢の解説

  1. 即時記憶
    即時記憶は短期間の情報保持を指し、電話番号を一時的に覚えるなどの記憶です。意識的に情報を記憶する必要があるため、無意識に再生される記憶ではありません。この選択肢は誤りです。
  2. 意味記憶
    意味記憶は、言葉の意味や知識に関する記憶で、意識的に思い出す必要があります。例えば、「犬は動物である」というような知識を指します。この選択肢は誤りです。
  3. 近時記憶
    近時記憶は、最近の出来事に関する記憶で、数分から数時間前に起こったことを記憶します。意識的に思い出す必要があるため、無意識に再生される記憶ではありません。この選択肢は誤りです。
  4. 手続き記憶(正解)
    手続き記憶は、運動技能や手順に関する記憶で、無意識のうちに再生されます。例えば、自転車に乗る動作やピアノの演奏方法を指します。正しい選択肢です。
  5. エピソード記憶
    エピソード記憶は、自分の体験や経験に関する記憶で、意識的に思い出す必要があります。例えば、「昨日何を食べたか」といった記憶です。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

記憶の分類をしっかり理解することが大切です:

  • 手続き記憶: 無意識に再生される記憶(運動技能や習慣)。
  • 意味記憶: 言葉や知識に関する記憶(意識的)。
  • エピソード記憶: 個人的な体験の記憶(意識的)。
  • 即時記憶: 短期間の記憶保持。
  • 近時記憶: 最近の出来事に関する記憶。

「無意識に再生される」という点が重要なポイントです。