変形性膝関節症について正しいのはどれか。
- 男性に多い。
- 膝関節液は混濁している。
- 内側楔状足底板が有用な場合が多い。
- 初期の痛は動作開始時に出現しやすい。
- エックス線像では外側関節裂隙が狭小化している場合が多い。
解答解説
正解は4.初期の痛は動作開始時に出現しやすいです。
変形性膝関節症(膝OA:osteoarthritis)では、関節軟骨の変性と磨耗による炎症や骨の変形が生じます。初期段階では、特に動作開始時の痛み(始動痛)が特徴的で、動作を続けると痛みが軽減することがあります。この始動痛は、関節内の滑液や軟部組織の変化によるものです。
各選択肢の解説
- 男性に多い。
変形性膝関節症は、女性に多い疾患であり、特に閉経後の女性に多くみられます。この選択肢は誤りです。 - 膝関節液は混濁している。
膝関節液は、関節炎を伴わない場合は混濁しません。関節リウマチや感染性関節炎では混濁することがありますが、変形性膝関節症の特徴ではありません。この選択肢は誤りです。 - 内側楔状足底板が有用な場合が多い。
内側楔状足底板は、膝外反変形(外側関節への負荷が大きい場合)に有用ですが、変形性膝関節症では内側関節裂隙が狭小化することが多いため、外側楔状足底板が有用です。この選択肢は誤りです。 - 初期の痛は動作開始時に出現しやすい。(正解)
変形性膝関節症の初期症状として、動作開始時の痛み(始動痛)が特徴的です。 この選択肢が正解です。 - エックス線像では外側関節裂隙が狭小化している場合が多い。
変形性膝関節症では、内側関節裂隙の狭小化が多くみられ、内反膝(O脚)を呈することが一般的です。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
変形性膝関節症を学ぶ際は以下のポイントを押さえましょう:
- 好発:女性に多く、高齢者に多い。
- 症状:始動痛、膝の腫れ、可動域制限。
- エックス線所見:内側関節裂隙の狭小化、骨棘形成、骨硬化。
- 治療法:体重管理、物理療法、装具療法(外側楔状足底板など)、必要に応じた外科的治療(人工膝関節置換術など)。
正確な特徴を理解しておくことで、試験対策に役立てましょう。