運動障害と評価方法の組合せで正しいのはどれか。
- 運動失調
- 筋力低下
- 持久力低下
- 錐体外路障害
- 錐体路障害
解答解説
正解は1.運動失調:指鼻試験です。
運動失調(ataxia)は、筋力が正常であるにもかかわらず、協調運動が障害される状態です。評価方法としては、指鼻試験や踵膝試験などが用いられます。これにより、小脳障害や深部感覚障害が原因となる運動失調を検出できます。
各選択肢の解説
- 運動失調:指鼻試験(正解)
指鼻試験は、小脳障害による運動失調の評価に用いられる代表的な検査です。 被験者に指で自分の鼻を触らせる課題を通じて、運動の協調性や正確性を評価します。この選択肢が正解です。 - 筋力低下:Brunnstrom法ステージ
Brunnstrom法ステージは、脳卒中後の麻痺の回復段階を評価する方法で、筋力そのものを直接測定するものではありません。筋力評価には、徒手筋力テスト(MMT)が用いられます。この選択肢は誤りです。 - 持久力低下:徒手筋力テスト
徒手筋力テスト(MMT)は筋力を評価する方法であり、持久力(筋持久力)を評価するものではありません。持久力評価には6分間歩行試験や最大酸素摂取量測定が適しています。この選択肢は誤りです。 - 錐体外路障害:Babinski反射
Babinski反射は、錐体路障害(中枢神経障害)の評価に用いられます。錐体外路障害(例:パーキンソン病)では、振戦や筋固縮が主症状となるため、異なる検査が必要です。この選択肢は誤りです。 - 錐体路障害:Romberg試験
Romberg試験は、深部感覚やバランス機能の評価に用いられる検査であり、錐体路障害の直接的な評価法ではありません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
各運動障害と評価方法を対応づけて覚えましょう:
- 運動失調:指鼻試験、踵膝試験。
- 筋力低下:徒手筋力テスト(MMT)。
- 錐体外路障害:歩行評価や筋固縮の評価(例:アッシュワーススケール)。
- 錐体路障害:Babinski反射、深部腱反射の亢進など。
正確な組み合わせを理解しておくと試験対策に役立ちます。