股関節の運動とそれに作用する筋の組合せで正しいのはどれか。
- 屈曲
- 伸展
- 内転
- 内旋
- 外旋
解答解説
正解は3.内転:薄筋です。
薄筋(gracilis muscle)は股関節の内転に作用する筋で、内転筋群の1つです。内転筋群には薄筋のほか、大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋などが含まれます。薄筋は膝関節をまたぎ、膝の屈曲にも関与します。
各選択肢の解説
- 屈曲:梨状筋
梨状筋(piriformis muscle)は股関節の外旋を主に担う筋であり、屈曲には関与しません。この選択肢は誤りです。 - 伸展:大腰筋
大腰筋(psoas major muscle)は股関節の屈曲を担う筋であり、伸展には関与しません。この選択肢は誤りです。 - 内転:薄筋(正解)
薄筋は股関節の内転を行う筋で、内転筋群の一部です。 この選択肢が正解です。 - 内旋:上双子筋
上双子筋(superior gemellus muscle)は股関節の外旋を行う筋であり、内旋には関与しません。この選択肢は誤りです。 - 外旋:半腱様筋
半腱様筋(semitendinosus muscle)はハムストリングスに属し、股関節の伸展や膝関節の屈曲に関与しますが、外旋には関与しません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
股関節の運動と主働筋を整理して覚えましょう。以下が代表的な筋の一覧です:
- 屈曲:腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)、縫工筋、大腿直筋
- 伸展:大殿筋、ハムストリングス(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋長頭)
- 内転:薄筋、大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋
- 外旋:外閉鎖筋、内閉鎖筋、上双子筋、下双子筋、梨状筋、大殿筋
- 内旋:中殿筋、小殿筋、恥骨筋