第52回

第52回理学療法士国家試験 午前問題71

前腕回外に作用する筋はどれか。

  1. 長掌筋
  2. 小指伸筋
  3. 上腕二頭筋
  4. 長母指屈筋
  5. 橈側手根屈筋

解答解説

正解は3.上腕二頭筋です。

上腕二頭筋(biceps brachii muscle)は、肘関節の屈曲とともに、前腕の回外に強く関与します。特に、肘が屈曲しているときに回外の作用が強まります。回外筋(supinator muscle)とともに、前腕の回外運動を担う主要な筋肉です。

各選択肢の解説

  1. 長掌筋
    長掌筋は手掌腱膜に付着し、手関節の屈曲に関与しますが、前腕の回外には関与しません。この選択肢は誤りです。
  2. 小指伸筋
    小指伸筋は小指の伸展に関与します。前腕の回外とは無関係です。この選択肢は誤りです。
  3. 上腕二頭筋(正解)
    上腕二頭筋は、肘関節屈曲と前腕の回外を行う筋肉です。 前腕の回外作用は、肘が屈曲した状態で特に強調されます。この選択肢が正解です。
  4. 長母指屈筋
    長母指屈筋は母指の屈曲を行う筋であり、前腕の回外には関与しません。この選択肢は誤りです。
  5. 橈側手根屈筋
    橈側手根屈筋は手関節の屈曲と橈屈(外転)を担う筋であり、前腕の回外には関与しません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

前腕回外運動に関与する筋肉は、主に上腕二頭筋回外筋です。この2つを中心に覚えておきましょう。試験では、筋の作用に関する問題が頻出するため、関節運動ごとの主働筋と補助筋を整理して理解することが重要です。