第52回

第52回理学療法士国家試験 午前問題70

肩甲骨の運動とそれに作用する筋の組合せで正しいのはどれか。

  1. 挙上       小胸筋
  2. 下制       鎖骨下筋
  3. 外転       僧帽筋
  4. 内転       菱形筋
  5. 下方回旋     前鋸筋

解答解説

正解は2.下制:鎖骨下筋4.内転:菱形筋です。

肩甲骨の運動には挙上、下制、外転、内転、上方回旋、下方回旋などがあります。それぞれの運動は特定の筋肉群によって引き起こされます。鎖骨下筋は肩甲骨を下制する作用があり、菱形筋は肩甲骨を内転させる筋肉として正しい組み合わせです。

各選択肢の解説

  1. 挙上:小胸筋
    小胸筋は肩甲骨を下制・前傾させる筋肉であり、挙上には関与しません。この選択肢は誤りです。
  2. 下制:鎖骨下筋(正解)
    鎖骨下筋は、鎖骨を引き下げる作用を通じて肩甲骨の下制に寄与します。 この選択肢は正しいです。
  3. 外転:僧帽筋
    僧帽筋は肩甲骨の挙上、内転(収縮部位による)および上方回旋を行います。外転には関与しません。この選択肢は誤りです。
  4. 内転:菱形筋(正解)
    菱形筋(大菱形筋・小菱形筋)は肩甲骨を内転させる主要な筋肉です。 この選択肢は正しいです。
  5. 下方回旋:前鋸筋
    前鋸筋は肩甲骨を外転および上方回旋させる作用があります。下方回旋には関与しません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

肩甲骨の運動と関与する筋肉は臨床や試験で頻出のテーマです。以下のポイントを覚えておきましょう:

  • 挙上:僧帽筋(上部)、肩甲挙筋
  • 下制:鎖骨下筋、僧帽筋(下部)
  • 内転:菱形筋、僧帽筋(中部)
  • 外転:前鋸筋、小胸筋
  • 上方回旋:僧帽筋(上部・下部)、前鋸筋
  • 下方回旋:菱形筋、小胸筋