第52回

第52回理学療法士国家試験 午前問題69

立位姿勢が安定しているのはどれか。

  1. 支持基底面が狭い。
  2. 重心の位置が高い。
  3. 床と足底の接触面の摩擦抵抗が小さい。
  4. 上半身と下半身の重心線が一致している。
  5. 重心線の位置が支持基底面の中心から離れている。

解答解説

正解は4.上半身と下半身の重心線が一致しているです。

立位姿勢の安定性は、重心線が支持基底面の中央に位置し、上下の重心線が一致していることで得られます。これにより、身体がバランスよく支持され、倒れにくい姿勢が保たれます。

各選択肢の解説

  1. 支持基底面が狭い。
    支持基底面が狭いと、重心線が基底面外に移動しやすくなり、姿勢は不安定になります。支持基底面が広いほど安定性が高まります。この選択肢は誤りです。
  2. 重心の位置が高い。
    重心が高いと、揺れや外力に対する安定性が低下します。安定した姿勢には、重心が低い位置にあることが望ましいです。この選択肢は誤りです。
  3. 床と足底の接触面の摩擦抵抗が小さい。
    摩擦抵抗が小さいと、足元が滑りやすくなり、立位姿勢は不安定になります。摩擦抵抗が適度に大きいことが安定性に寄与します。この選択肢は誤りです。
  4. 上半身と下半身の重心線が一致している。(正解)
    重心線が一致していることで、身体全体が安定し、支持基底面内でのバランスが保たれます。 この選択肢が正解です。
  5. 重心線の位置が支持基底面の中心から離れている。
    重心線が支持基底面の中心から外れると、倒れるリスクが高まり、不安定な姿勢となります。重心線は支持基底面の中心付近に位置することが望ましいです。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

立位姿勢の安定性を考える際には、次の3つの要素を覚えておきましょう:

  1. 支持基底面が広いほど安定。
  2. 重心が低いほど安定。
  3. 重心線が支持基底面の中心に近いほど安定。

これらを基に正解を選ぶことで、試験対策にも役立ちます。