第52回理学療法士国家試験　午前問題95

医療法で規定されていないのはどれか。

1. 医療提供の理念
2. 医療従事者の責務
3. 病院開設者の資格
4. 医療行為に対する診療報酬
5. 都道府県における医療計画の策定

解答解説

正解は4．医療行為に対する診療報酬です。

診療報酬は、医療機関が提供する医療行為に対して支払われる料金を規定したものですが、これは医療法ではなく、健康保険法や診療報酬点数表によって規定されています。一方、医療法は医療提供体制の整備や医療安全の確保などを主な目的としています。

各選択肢の解説

1. 医療提供の理念
   医療法の第1条で、「良質かつ適切な医療を効率的に提供すること」が理念として明記されています。この選択肢は正しいです。
2. 医療従事者の責務
   医療従事者の責務についても医療法で規定されています。医療安全や質の向上のための努力義務が定められています。この選択肢は正しいです。
3. 病院開設者の資格
   病院の開設者には、医療法人や地方自治体、特定の条件を満たした個人などがなれると医療法で規定されています。この選択肢は正しいです。
4. 医療行為に対する診療報酬(正解）
   診療報酬は、健康保険法や診療報酬点数表によって定められており、医療法では規定されていません。この選択肢が正解です。
5. 都道府県における医療計画の策定
   医療法で、都道府県は地域医療構想を含む医療計画を策定する義務があると規定されています。この選択肢は正しいです。

ワンポイントアドバイス

医療法の主な内容：

• 医療提供体制の整備：病院や診療所の基準、地域医療計画など。
• 医療安全の確保：安全管理体制の整備。
• 医療の質の向上：医療従事者の教育・研修。

一方、診療報酬に関する内容は健康保険法に基づくため、区別して覚えることが重要です。